2012年12月15日土曜日

12月の東京

今年二度目の東京旅行に行って参りました。
目的は「会田誠展」がメイン!
ついでに色んなギャラリーや展示会に行ってきましたよ。今回は予想GUY!な展開に。

 行き、那覇空港は雨。

東京は晴れ。滞在中ずっと晴れでラッキーでした!

出発の数日前に偶然本屋さんで知ってひとめぼれした北欧のイラストレーター、クラウス・ハーパニエミさんの ディスプレイを見に新宿伊勢丹。

 地下通路のディスプレイ。すてきでした〜。キラキラ☆。ポストカードとかクリアファイルとかチャリティーブックとか、たくさんグッズ買いました。


2日目に会田誠展行きました。
会田さんの作品は、本当にどれもこれも想像以上に大きくて、細かくて、作品によって全く手法や世界観が違ってて、ニヤリとしたりアイロニーを感じたり踊り出したい程うきうきしたり諸行無常を感じたり...。人生の喜怒哀楽を描きつづけているひとなんだなあと私は思います。

唯一撮影可だった「考えない人」↓
 正面から見ると菩薩。
会田さんを「変態」のひとことで片付けるのはどうだろうと思う。
会田さんほど考えて考えて作品を作ってる現代美術家はいないと思うんです。
なんと云っても上手いですしね。
まあ、この写真だけを見せられても納得できないでしょうからぜひ作品の前(あるいは中)に身をおいて体感して欲しいです。スケールでかいです。
 そういえば制作途中の作品がまだあって、特に「ジャンブル・オブ・100フラワーズ」の制作途中段階が見れたのはある意味ラッキーだったなと思いました。

森美術館を後にして渋谷へ会田さんの映画「駄作の中にだけ俺がいる」を見に向かったのですが、痛恨の地図帳忘れ!夜の渋谷道玄坂は恐ろしくてユーロスペースへ辿り着けるわけもなく、寒く、ひもじく、さみしく、断念したのでした(レイトショーオンリーだったのです)。
桜坂劇場でやってくんないか...な...。


3日目はワタリウム美術館へ「坂口恭平 展」
「0円ハウス」、なかにも入れました
写真、ドローイングも良かった(人があまり居なかったのでこそっと写メった)。
坂口さんの視点好きだー。
著書 「独立国家のつくりかた」は途中までしか読んでないですが、面白いですよ。

同時開催の「森本千絵 展」もすごかったですー。(森本さんの最近作では「niko and...」や「組曲」のCMがすき)無数のラフやエスキースや素材が展示されててなんども通ってじっくり見たいかんじでした。
 美術館の前に森本さん宛てのお花が沢山。会社名が「goen°」というだけあって繋がりがすごいす。色んなお花を観ているだけても面白かった。



4日目。
この日は吉祥寺周辺をうろつくぞと。
ホテルの近所のBasecafeでマクロビオテックなごはん。根野菜と玄米好きにはたまらんかったです。人気店でお客さんイパイいた。
 このカフェが入ってるビルが色んな意味でヤバかったですね。
二階のRoundaboutという雑貨屋さんの雰囲気がとてもとても素敵で、例えるなら小川洋子さんの「薬指の標本」みたいなシャビーな雰囲気で。ダメもとでお願いしましたが矢張り撮影NGでした。描きたかった...。

 また、別の階のお部屋は入り口のドアの廻りがガラス張りで、中を伺うと、絵が飾ってあったり奥にはMacがあったり...でも閉まってて誰も居なくて。面白いインテリアだなーと思ったら設計事務所だそうでした(下の階の小さな怪しげなゲームソフト屋さんに訊いた)。
 なんとも個性的な人達が集まってそうなビルで、建物自体築40~50年くらいでいい雰囲気でした(トイレが上から鎖がぶらさがってて引っ張って流すタイプでした...!)。

夜は沖縄出身の友人ヒロミちゃんと、ツィッターで仲良くしてもらってるおこめさんとハモニカ横町で呑み。とても美味しくて楽しかった!おこめさんの彼女で友達でもあるしょうこちゃんは体調不良で参加できず残念でした。

その後nauでなんやかやお世話になってるツツミさん&あだっつさん夫妻宅で「エヴァQ」鍋会にお呼ばれしました。みなさんのエヴァ熱すごかった。ちょっと「Q」観たくなりましたねー。まん中でダブルピースしてるのがオレ。


5日目。
ツィッターで知り合った方々と焼き芋会!屋上で !うまー!あまー!豚汁も!
フルヤさん有り難う!
日がくれてからはyosukeくんが持って来たボードゲーム大会に。あれ面白かったなあ。惨敗で悔しかったけどまたやりたい。
若者達とキャッキャした一日でした。



6日目。
いよいよ井の頭公園デビュー!
一眼レフを持った若者やおっさんがウロウロ!
私も撮りまくりました!
もうさ、
木の種類ってか形が違うの。
 燃えるような紅葉なんて観れないから鼻血出そうに。
大声の「江戸弁」でなにやら講釈しているおじいちゃんたちが居たり。
だからもう木とか湖面とか北欧みたいじゃない!?
こんな血管みたいにはりめぐらされた枝の写真をいっぱい撮りました。
枯れ葉も美しいですよね。この色合いすてきですね。カサカサ踏んで嬉びました。
背中。距離感がなんかいいなーって。
 はあ...(ためいき)。


そして、夜は大好きなイラストレーターさん、西川真以子さんの個展を見に世田谷にあるカフェ、CHUBBYへ。
ツィッターを眺めててたまたま、偶然開催されているのを知ったのです!(フォローさせていただいてたので他所様へのツイートを拾い読みして知った。ミラクル)。
お店はすごく落ち着いて広くていい感じだし、アスパラのキッシュは美味しかったし、店員さんもやさしかったし、良かったですよー。
展示されてる真以子さんの絵を見て感激でした。
ずっと密かに好き好きと思っていた方の原画を見る事ができたのでもううれしくて。
でも、撮影禁止だろうな...と思って、作品の撮影できなかった。店内もすごくすごく撮りたかったのだけど、その時なんだか緊張してチキンになってました。後でご本人に伺うと撮って良かったそうな。ヒィー。
(そう、翌日西川真以子さんご本人にお会いできる事になったのです...!)

 世田谷の町並みおもしろい。本土の人にとってはどうってことないのだろうけど、こういう雰囲気、沖縄には無いんですよね。
 闇夜に浮かぶ椿があやしげでパチリ。



7日目(実質最終日)。
下田ひかりさんの個展初日を見に四谷へ。
住宅街の中に唐突に建っているアートコンプレックスセンターの外観にびっくりでした。
下田さんの絵は以前からpixivで知ってて、でも実際の油絵のちからはやっぱり違いますね。とても繊細で美しい仕事をされています。そして下田さんの描く虚ろできらきらした瞳の子供たちから目が離せなかったです。ご本人とお話もできて良かった。

そして神宮前のタンバリンギャラリーへ。
この日は「Tambourin Gallery Presents FANTASTIC DAYS 2012」と銘打った年に一度のお祭り的なイベントの初日でした。
総勢77人のイラストレーターさんがタンバリンにイラストを施して展示。
雑誌で拝見したことのあるあのひとやあのひとの作品も...ヒィィ〜。
 そして西川真以子さんも参加されてて、
ついにご本人と対面!(その間、何時頃つくかとかメールで逐一やりとりしていたのです)。
作品通りのざっくりさっぱりした喋り口でしかし細かい気遣いもしてくれる太陽のような笑顔が素敵な、ほんとにすてきな方でした!
オープニングなのにぬけだして二人で落ち着いて話せるようにしてくださって、
連れて行ってもらったすてきなカフェレストランJ-cookで、とても美味しいお食事しながらお話をすることができました(店主夫婦がまた映画にでてきそうないい雰囲気でした。また行きたい)。
私は訊きたい事が山ほどあったので、いっぱいいっぱい訊きました。
真以子さんがすごく真剣に絵にとりくんできたこと、今考えてること、
そして四月に開催した東日本大震災の被災地を描いた個展「東京→北へ」への想い...。
とても心に残るお話を沢山沢山聴かせてくれました。
特に被災地での取材のお話は聴いてて涙がでてきましたよ。

私が恐ろしくてかんがえないように、目をそむけてたことに体当たりで正面からぶつかって絵にした真以子さんの勇気に感謝しました。


友達にも云われたけど、東京では、本当にフットワークが軽いのです。
呼ばれたら行くし、知ったら行く。知らない場所で怖い気持ちがいっぱいだけど、(電車に乗るのも、ほんとはすごくこわい、知らない人に話しかけるのもほんとはすごく緊張する)でも行く。
何せ、一人!車がなくても電車でどこでも行ける(しかも電車0時すぎまで動いてるし)!何時までに帰ってご飯をつくらないといけないとか制約無し!
旅行の為にお金が結構かかってるので「出かけなきゃ、会わなきゃ勿体ない!」って意識もありますね。
あと、ここ二年つづいている「何かを変えなければ、打ち破りたい」という想いとつながっているかも。
今回の旅では、四月の時よりたくさんの人にお会いしたり見たり聴いたりしました。
とても刺激的で程よい緊張感を感じました。

作品の方向性についてすごく悩んでいてそれについても何人かの方のご意見を頂戴しました。
田中達之さん(今回も有り難うございました!)には「絵のブレが大き過ぎる。絞らないと。でも、どれが良いか、最終的に決めるのは他人じゃなくて自分。宇宙で自分の心の中が解るのは自分だけ」と云われました。「褒められるのは麻薬だからね」とも。身がひきしまるおもいがしました(実際は日本酒でベロベロでしたが)。
最終日に真以子さんに「いまは描きたいと思った絵を素直にどんどん描いていったほうがいいですよ」と云われたのに救われました。
正反対の意見なんですけど、どっちも正しい。
描きたくないものを無理して描いても気持ち悪いですし、今のところそうするしかないんだなーと。
一番いいのは早くいっぱい描けることなんですけど、こればかりは...。
答えは作品を描いて行くことでしかみつからないですね。

とにかく色んなことを考えさせられた、濃い旅でした。

たくさんの出会いをありがとうございました。